コインランドリー経営まるわかりガイド » コインランドリー経営のポイントやお役立ちコンテンツを解説 » コインランドリー経営のリース契約とは?

コインランドリー経営のリース契約とは?

コインランドリー経営を始めたいと考えている方にとって、課題の一つが初期費用です。

有効な選択肢となるのが「リース契約」です。リース契約は、初期費用を大幅に抑えつつ、必要な設備を導入できる画期的な方法です。しかし、メリットばかりに目を向けてしまうと、後で思わぬ落とし穴にはまることも。

今回は、コインランドリー経営におけるリース契約のメリットと、契約前に必ず知っておくべき注意点を、分かりやすく解説します。

リース契約とは

リース契約とは、企業が設備や機器を購入する代わりに、リース会社から長期間にわたって借りて利用する取引形態です。この契約は、初期費用を抑えて事業に必要な設備を導入したい場合に特に有効な手段となります。

レンタルとの違い

リース契約とレンタル契約は、どちらも「モノを借りて使う」という点では共通していますが、その目的や内容には明確な違いがあります。これらの違いを理解することで、ご自身の目的に合った契約方法を選択できます。

項目 リース契約 レンタル契約
契約期間 長期間(通常は年単位/税務目安:耐用年数の70%以上) 短期間(日・週・月単位)
対象物件 オーナーが指定する物件を、リース会社が購入して貸し出す レンタル会社が保有する在庫の中から選んで借りる
所有権 リース会社 レンタル会社
中途解約 原則として不可(高額な違約金が発生することが多い) 比較的容易(契約内容による)
メンテナンス オーナーが責任を負うことが多い(※) レンタル会社が責任を負うことが多い
目的 新しい設備の長期的な導入、資金調達の手段 一時的な利用、短期間での利用
料金 月額単価は比較的低め(長期間利用を前提としているため) 比較的割高(短期間利用を前提としているため)

リース契約のメリット

リース契約には、企業にとって多くのメリットがあります。主に以下のようなメリットが挙げられます。

  • 初期費用の削減
  • コストの平準化と予算管理の簡素化
  • 事務作業の負担軽減
  • 常に新しい設備を利用可能
  • 資金調達手段の多様化

初期費用の削減

事業を始める際や新たな設備を導入する際、大きな壁となるのが高額な初期費用です。

リース契約を利用すれば、洗濯機や乾燥機といった設備を一括で購入する必要がありません。リース会社が代わりに購入してくれるため、まとまった資金を用意することなく事業を開始できます。

これにより、手元に残った資金を店舗の内装費や広告宣伝費、あるいは万が一の際の運転資金として活用できるため、開業当初の資金繰りに大きな余裕が生まれます。

コストの平準化と予算管理の簡素化

リース契約では、毎月一定のリース料を支払うだけで済みます。

このため、将来の支出額が明確になり、事業計画や資金計画を立てやすくなります。また、リース料は原則として一定額(定額)のため、将来キャッシュフローを見通しやすく、金利変動の影響も受けにくくなります(契約条件による)。

これにより、安定した経営を長期にわたって続けることが可能になります。

事務作業の負担軽減

設備を購入した場合、固定資産の管理は非常に手間がかかります。

固定資産税(償却資産税)は法的所有者であるリース会社が市区町村へ申告・納付し、その分はリース料に含まれるのが一般的です。一方、法人税務・会計上は、ファイナンス・リースでは借手側で資産計上・減価償却が必要になるため、会計処理の事務は残ります。

オーナーは経営に集中できるため、本業の効率が向上します。

常に新しい設備を利用可能

コインランドリー業界では、常に新しい機能やサービスが生まれています。

リース契約は数年単位の契約が一般的であるため、契約期間が満了した際には、新しい洗濯機や乾燥機に切り替えることができます。

常に新しい、高性能な設備を提供することで、顧客の満足度を高め、競合店との差別化を図ることが可能です。

資金調達手段の多様化

リース契約は、金融機関からの借入とは別の形で設備を導入できる点が大きな利点です。

銀行からの借入枠を温存できるため、急な資金需要が生じた際にも、借入をしやすい状態を維持できます。

これにより、事業拡大や予期せぬトラブルにも柔軟に対応できる体制を整えることが可能です。

リース契約の注意点

リース契約には多くのメリットがある一方で、以下のような注意すべき点があります。

  • 中途解約ができない
  • 総支払額が割高になることがある
  • 所有権がオーナーにはない
  • 故障や修繕の責任はオーナーにある

中途解約ができない

リース契約は、長期にわたる利用を前提としているため、契約期間中の解約は原則としてできません。もし、やむを得ず解約する場合は、残りの期間のリース料や違約金など、高額な費用を一括で支払う必要があります。

たとえば、経営状況が悪化して事業をたたむことになった場合でも、残りのリース料の支払いは続くため、大きな負担となる可能性があります。

契約する際は、事業計画を十分に検討し、最後まで契約を履行できるか慎重に判断することが大切です。

総支払額が割高になることがある

リース料には、設備の購入代金だけでなく、リース会社の利益や金利、固定資産税、保険料などが含まれています。そのため、月々の支払額は安く見えても、契約期間を通して支払う総額は、設備を一括購入する場合よりも割高になる傾向があります。

リース契約を検討する際は、月々の支払い額だけでなく、購入した場合の総額と比較して、本当にリースがお得なのかをシミュレーションしてみることが重要です。

所有権がオーナーにはない

リース契約では、設備の所有権はあくまでリース会社にあります。

そのため、リース物件を自由に売却したり、担保に入れたりすることはできません。また、契約内容によっては、リース会社に無断で改造や修理を行うことを禁じられている場合もあります。

リース期間が満了すると、設備をリース会社に返還するのが一般的です。もし引き続き使用したい場合は、再リース契約を結ぶか、リース会社から買い取る必要があります。

故障や修繕の責任はオーナーにある

リース契約の場合、設備の保守や修繕の義務はオーナー側にあることが一般的です。

(※ただし、保守・修繕サービスが含まれる「メンテナンスリース」など、契約内容によってはリース会社が対応する場合もあります。)

契約を結ぶ前に、故障やトラブル発生時の対応について、契約書をよく確認しておくことが不可欠です。

まとめ

リース契約は、初期費用を抑え、経営の負担を軽減する上で非常に有効な手段です。特に、資金に余裕がない開業当初や、新しい設備を常に提供したいと考える方にとって、大きなメリットがあります。

しかし、中途解約ができないことや、総支払額が購入よりも割高になる可能性があるといったデメリットも無視できません。リース契約はあくまで長期的な約束です。契約を結ぶ前に、ご自身の事業計画や資金計画と照らし合わせ、メリットとデメリットを慎重に比較検討することが成功への鍵となります。

リース契約を正しく理解し、賢く活用することで、安定したコインランドリー経営を目指しましょう。

THREE SELECTIONS

独自路線で戦えるコインランドリー経営の
戦略に
優れた
フランチャイズ本部3選

コインランドリー店舗の中でも、独自路線で集客に
強い特徴を持つ店舗を
展開する3つのFC本部を
紹介します。
各FC本部の「勝てる戦略」にご注目ください。
費用を抑えた低コストプラン
省スペース」で
差別化

フトン巻きのジロー

フトン巻きのコジロー店舗イメージ
※「フトン巻きのジロー」提供画像
特徴
  • マンションの駐車場1台分に
    設置可能な
    コンパクトデザイン
  • 初期投資1,200万円から出店できる
    低コストプラン
  • 土地活用や副業ビジネスにも
    対応可能
初期
投資額
1,200万円~
年間見込
利益額
約215万円
想定
利回り
約4~18%
投資回収
目安
5年~
参照元:フトン巻きのジロー公式HP(https://futonmaki.jp/fc)※4年後の収支モデル
一級建築士が手がける
おしゃれな空間」で
差別化

OKULAB

OKULABのイメージ画像
※引用元:OKULAB公式HP(https://fc.okulab.co.jp/)
特徴
  • カフェの併設によって
    待ち時間を有効活用できる
  • ファミリーや女性層も
    アクセスしやすい店舗
  • 一級建築士が在籍し、
    プロの目線のデザイン
初期
投資額
2,650〜4,500万円
年間見込
利益額
約400万円
想定
利回り
約10~14%
投資回収
目安
6年~
参照元:OKULAB公式HP(https://okulab.co.jp/services/fc/
                   
大型商業施設に併設
立地」で
差別化

ジーアイビー

ジーアイビーのイメージ画像
※引用元:GIB公式HP(https://fc-web.jp/shutten/)
特徴
  • スーパーやホームセンターなどの
    商業施設に特化
  • 顧客が買い物を楽しみながら
    洗濯をすることが可能
  • コインランドリーの存在を
    覚えてもらいやすい
初期
投資額
5,170万円
年間見込
利益額
約375万円
想定
利回り
約8%
投資回収
目安
13年~
参照元:ジーアイビー公式HP(https://fc-web.jp/owner/simulation/

【選定条件】
2024年4月3日時点、「コインランドリー フランチャイズ」「コインランドリー FC」と検索した際に公式HPが表示されたコインランドリーのフランチャイズ本部25社
を全て調査。 そのうち、全国に店舗があり、物件・土地探しサポートから対応している7社の中から、独自の経営戦略を持つ3社を選定。
・フトン巻きのジロー:小額投資・狭小地出店を叶えるコンパクトなコインランドリー事業を行っていることから、独自の戦略で他と差別化ができるフランチャイズであると判断。
・OKULAB:一級建築士を含めた専属チームを作り店舗デザインに注力していることから、独自の戦略で他と差別化ができるフランチャイズであると判断。
・ジーアイビー:商業施設への出店に特化していることから、独自の戦略で他と差別化ができるフランチャイズであると判断。

※フトン巻きのジローについて:4年後の収支モデル。年間コストには光熱費、賃料、ロイヤリティ、償却資産税、ネット販促費用、その他固定費を含みます。売上や利益はあくまで目安であり、その効果を保証するものではありません。
※OKULABについて:3年目の収支を想定したモデルケース。売上を保証するものではありません。年間コストには光熱費、賃料、運営管理費、売却資産税、販促費用、その他固定費を含みます。FC保証金を除きます。

固定バナーイメージ
マンションの資産価値向上
空き駐車場を収益化するには